月宮天子―がっくうてんし―
中国政府に聞かれたら抗議を受けそうなセリフを言いつつ、愛子はシャベルを振り下ろした。
しかし、愛子のシャベルなど凶暴なパンダにはまるで効かない。振り払われただけで腕が痺れ、愛子はシャベルを放してしまった。
「きゃっ!」
グウォー! 咆哮を上げ、パンダ斉藤は愛子に突進してきた。
「ハァッ!」
そのとき、愛子の横を一陣の風が吹き抜ける。
一瞬のことでよくわからない。
「カイッ!?」
そう叫んだ愛子だったが、
「あ、あなた……この間の」
パンダの攻撃を素手で受けていたのは――光崎蓮であった。
蓮はパンダ斉藤を睨みつけると腰のベルトから、スッと『光剣』を抜き出した。深く呼吸し、臍下丹田に気を入れる。
「ハアァァッ! ――出でよ、光剣!」
見る見るうちに『光剣』は光を集め、直線状に輝きを放つ。
「『黄玉(おうぎょく)』か……」
短く言うと、蓮は舌打ちしてパンダに斬り掛かる。
しかし、愛子のシャベルなど凶暴なパンダにはまるで効かない。振り払われただけで腕が痺れ、愛子はシャベルを放してしまった。
「きゃっ!」
グウォー! 咆哮を上げ、パンダ斉藤は愛子に突進してきた。
「ハァッ!」
そのとき、愛子の横を一陣の風が吹き抜ける。
一瞬のことでよくわからない。
「カイッ!?」
そう叫んだ愛子だったが、
「あ、あなた……この間の」
パンダの攻撃を素手で受けていたのは――光崎蓮であった。
蓮はパンダ斉藤を睨みつけると腰のベルトから、スッと『光剣』を抜き出した。深く呼吸し、臍下丹田に気を入れる。
「ハアァァッ! ――出でよ、光剣!」
見る見るうちに『光剣』は光を集め、直線状に輝きを放つ。
「『黄玉(おうぎょく)』か……」
短く言うと、蓮は舌打ちしてパンダに斬り掛かる。