部長とあたしの10日間
土曜 21:00
部長の手伝いという名の雑用が一通り片付いた後。
後藤さんが誘ってくれたのをいいことに、二人が飲みに行くという居酒屋に付いて行ったあたしは、
「部長は飲まないんですか?」
後藤さんがあたしとの二人分の生中と、部長用にウーロン茶の注文を終えたとき、ふと疑問に思って声を上げた。
「───あぁ、この後で運転があるのか」
今日はかなり貢献したと思うし、もしかしたら今日こそは家まで送ってもらえるかも、なんて期待しかけたとき、部長が素っ気なくつぶやいた。
「いや、今日は電車」
なんだ、残念。
ていうか、もしや部長が車を置いてきたのって、あたしを送らないで済むからだったりして。
部長のすました横顔を見る限り、ありえ過ぎて凹む。
「…でも、じゃあ何でソフトドリンク?」
せっかく居酒屋に来てるし、仕事終わりの一杯がおいしいのに。
そう思ってあたしが聞くと、後藤さんが驚いたように言った。
「あれ、櫻井さん知らないの?
叔父貴、めちゃくちゃ酒弱いんだよ」」
後藤さんが誘ってくれたのをいいことに、二人が飲みに行くという居酒屋に付いて行ったあたしは、
「部長は飲まないんですか?」
後藤さんがあたしとの二人分の生中と、部長用にウーロン茶の注文を終えたとき、ふと疑問に思って声を上げた。
「───あぁ、この後で運転があるのか」
今日はかなり貢献したと思うし、もしかしたら今日こそは家まで送ってもらえるかも、なんて期待しかけたとき、部長が素っ気なくつぶやいた。
「いや、今日は電車」
なんだ、残念。
ていうか、もしや部長が車を置いてきたのって、あたしを送らないで済むからだったりして。
部長のすました横顔を見る限り、ありえ過ぎて凹む。
「…でも、じゃあ何でソフトドリンク?」
せっかく居酒屋に来てるし、仕事終わりの一杯がおいしいのに。
そう思ってあたしが聞くと、後藤さんが驚いたように言った。
「あれ、櫻井さん知らないの?
叔父貴、めちゃくちゃ酒弱いんだよ」」