部長とあたしの10日間
入社2年目で下っぱのあたしが、たいして面識もない企画部の部長に話しかけてるのは他でもない。
あたしと部長にとって重大事件があったのだ。
「…何?」
部長はあたしからパソコンに視線を戻すと、忙しそうにキーボードを叩きながらそう聞いてきた。
違う部署の人間がわざわざ話をしに来たってのに、全く失礼な男だ。
声を潜めて他の人に聞かれたくないアピールをしてるのに、歳を重ねると空気が読めなくなるのだろうか。
「ここじゃちょっと…」
あたしがそう言うのと同時にキーボードを叩く音が止み、ようやく部長は顔を上げてあたしを見た。
あたしと部長にとって重大事件があったのだ。
「…何?」
部長はあたしからパソコンに視線を戻すと、忙しそうにキーボードを叩きながらそう聞いてきた。
違う部署の人間がわざわざ話をしに来たってのに、全く失礼な男だ。
声を潜めて他の人に聞かれたくないアピールをしてるのに、歳を重ねると空気が読めなくなるのだろうか。
「ここじゃちょっと…」
あたしがそう言うのと同時にキーボードを叩く音が止み、ようやく部長は顔を上げてあたしを見た。