水も滴るいい隣人【TABOO】
思い出すだけでムカつく。あのバカ彼氏。
私みたいな美人と付き合っておいて、会社の若い子に手を出したんだ。
しかも、私とは真逆の大人しくておしとやかな女の子だ……
「別れるなら、彼氏に立候補しようかな?」
隣人さんの腕が伸びてきて、私の腰を抱き寄せた。
「あったかい。あなたがいてくれたら、今夜は暖かくして眠れそう」
冗談でしょう?
何も言えない私。
二人で一枚のバスタオルに包まる。
本当に暖かい。
「僕、気の強い女性大好きなんです。それに……今夜は、同じ部屋で二人きりですからね」
水も滴るいい隣人
THE END