忘れ去られたキオク
...なんで、俺は椎奈にもっと早く、それを教えてあげれなかったんだ。
そんなことを思うとまた、ネガティブな方へ、ネガティブな方へと気持ちが落ちていく。
ここんとこ、椎奈のことしか考えていない気がする。
ダメだな、俺。
自分に心の中で渇をいれて、髪の毛を一掴み、ぐしゃっとした。
することねーし、教会に戻ろう。
そう思って、依然、椎奈のことに頭を悩ませながら足を進めたのだった。
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