忘れ去られたキオク
「お久しぶりね。 エルネスト」
「...アイリス様」
まさに、女神と表現するのにふさわしい女性─アイリスは、俺に微笑みを浮かべながら言った。
「エルネスト。
最近、悩んでいるようね。
...例の彼女のことかしら?」
「...やっぱり、アイリス様には全てお見通しなんですね」
「天国からは、中継地も地上もよく見えるもの」
アイリスは、俺がこの中継地のリーダーであるように、天国のリーダー、すなわち『女神』だ。