忘れ去られたキオク
──
「──...スト!!」
俺を呼ぶ声が聞こえる。
「...エルネストッ!!!!」
「...シーナ」
「!! エルネストッ!!
い、きなり動かなくなるんだもん!!
死んじゃったのかと思って、あたし...!!」
顔だけ横に向けると、まだひんやりと冷たさが残ったタオルが目の前に落ちる。
あ...さっきの出来事から、あまり時間が経ってないんだ。
そんなことを考えながら、目の前に落ちたタオルを拾うと、視界が開く。