忘れ去られたキオク
第3章
~仲直りの約束~ 椎菜side
──翔平とケンカした次の日。
いつもより、夜が長く感じた。
寝る気にもなれなくて、だからといってすることもなくて。
ボーッとしながら考えていたことと言えば、翔平のこと。
どうしたら仲直りできるかな...。
でも今回のケンカでは、あたしが一方的に悪かったよね。
許してくれるかな...。
うん。 でも、謝ろう。
そして約束しよう。
そう決意したのは、もう朝日が登り、明るみ始めた今。