忘れ去られたキオク
「そ...そういえばさ!!」
今の出来事をかきけすように、話題を出した。
これは言っておかなきゃ、って思ってたこと。
「昨日...。
『翔平といるよりエルネストといた方が楽しい』って言ったでしょ?
あれ、ウソなの!!」
「そ、なのか?」
「口からつい、でちゃったウソ...。
あたしはやっぱり翔平といるのが1番楽しいから...」
倒れてうつぶせになったまま言っているあたしに、翔平の反応は分からなくて。
目の前には、ベッドの足の部分。
翔平の表情を見ようと顔だけ横に向けると...