忘れ去られたキオク
「あのね? あたしには翔平がいれば充分なの!!」
「いや、でも...」
「だってさ、翔平はエルネストのこと、あんまりよく思ってないでしょ?」
あたしがそう聞くと、翔平は言いにくそうに「ま...まぁな」と頷いた。
「なんでか知らないけど、エルネストも翔平のことをよく思ってないらしくって!!
それなら、あたし会わない方がよくない?」
「...なんでそうなるんだ?」
「ほら、じゃあよく考えてみてよ?」