忘れ去られたキオク
───
『翔平クン!! あたしと付き合ってよー!!』
『近寄んな、ブス』
『翔平クン、もっと素直になったら?』
『黙れ、ブス』
気がついたら、そこにいた。
ここは──...中学校。
中学校の名前なんて、忘れちゃった。
けど、覚えているのはここで翔平に出会って、ここで翔平を好きになったということ。
そして、こんな会話をしているのは、中学生の翔平とあたし。
あ、そっか。 今、過去を見ているんだ。