忘れ去られたキオク
「...これは、シーナの過去だ」
...あ。エルネストもいたんだ。
いつの間にか、あたしの隣にはエルネストがいて。
過去のあたしたちを空から見下ろしているような、そんな状況のなか呟いた。
「うん、知ってる」
あたしたちのこの声は、過去のあたしたちには聞こえていないみたいで、今も同じように言い合いをしている。
『まじ、てめーキモいんだよ!!』
『ひどいなー...翔平クン』
翔平とこんな会話、したことなんか、なかったはず...。