再会‐8年越しの想い‐
「まさか、そんな事・・・・・・」

「美月お姉ちゃん・・・・・・」

唯の口から語れた事は俺達にとってショックな事だった。

あの日、美月達が引っ越す直前の出来事。

今でも鮮明に覚えている。

あの日の帰り道、俺は美月を庇って重傷を負った。

引っ越すって事、言えなくて、それを無理に聞こうとした俺を振り切って交差点に飛び出して。

車に轢かれかけた美月を俺は庇った。

俺にとっての美月の最後の姿は、俺を抱きしめて泣きじゃくるあの姿だった。 
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