アンラッキーなあたし
むちゃくちゃな条件
「…というわけで、今一度、愚かなわたくしめにチャンスを下さい。今度こそ心を入れ替えて良い占い師になります。ですから、今一度、今一度…」
冷たい床に額をぐりぐりと押し付け、あたしはルコ先生の前にひれ伏している。
どうにもこうにもなりゃしませんという状況まで陥ったあたしは、クビになったはずの占いの館に来ていた。
言うまでもなく、再びここで働かせてもらうためである。
「事情はわかった」
一部始終聞き終えると、ルコ先生は静かに言った。
「じゃあ、もう一度ここで?」
働かせていただけるのですね、と言いかけたあたしを遮るように、
「だめぇん」
ルコ先生改め、意地悪ばばあがおどけて舌を出す。この状況でその態度は本当に腹が立つのだが、「じゃあ結構です」と言えた身分ではないことをあたしは重々承知していた。
冷たい床に額をぐりぐりと押し付け、あたしはルコ先生の前にひれ伏している。
どうにもこうにもなりゃしませんという状況まで陥ったあたしは、クビになったはずの占いの館に来ていた。
言うまでもなく、再びここで働かせてもらうためである。
「事情はわかった」
一部始終聞き終えると、ルコ先生は静かに言った。
「じゃあ、もう一度ここで?」
働かせていただけるのですね、と言いかけたあたしを遮るように、
「だめぇん」
ルコ先生改め、意地悪ばばあがおどけて舌を出す。この状況でその態度は本当に腹が立つのだが、「じゃあ結構です」と言えた身分ではないことをあたしは重々承知していた。