アンラッキーなあたし
テーブルクロスをたたみおえたところに、一組のカップルが近づいてきた。

「あの、もう終わりですか?」

女の方が遠慮がちに尋ねた。

みりゃわかるでしょう。と、言いたいのをこらえて、あたしは頷く。

そこへ、千葉が走ってきた。

「占い師さん。こちらうちの専務のお嬢様でして。どうにか見てもらえないでしょうか?」

「どうにかと言われても…」

すると、専務のお嬢様とやらが、「いいんです。今度改めてうかがいますから。さくらさん、ものすごく人気だから、なかなか占ってもらえないけれど…」

と、ものすごく残念そうにした。

そう言われるとあたしは弱い。

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