アンラッキーなあたし
むかし、むかし、思春期の頃まで遡る。

一時期、ティーンズ雑誌に掲載されているちょっぴり卑猥な体験談コーナーを読みふけっていたことがあった。それは、「みんなの初体験談」とか「初エッチ教えて」などというタイトルで、あたしはどきどきしながらそれらを読んでは、余計な知識だけを蓄えていた。

それによると、なんでも初体験のときは、鼻に大根をつっこむほどの痛みを伴うらしく、その後はしばらく普通に歩けなくなるらしい。その上、出血のあまり、生理でもないのにナプキンにお世話になる人もいるのだとか。

また、その一方で、まったく痛みを感じず、出血もせず、セックスってこんなもん？とがっかりしたという意見もちらほらあったと記憶している。

もしかして、もしかすると、あたしは後者のタイプなのではないだろうか？

だから、体の違和感はないが、本当は…。

そう考えると、そんな気がしてならなくなった。今すぐ過去に戻ってあの雑誌の特集をもう一度読み直したい。

あの、雑誌！今は廃刊になってしまった、あの雑誌の名前！ああ、なんだったけ…？思い出せない…。

あたしの思考は脱線しはじめていた。
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