アンラッキーなあたし
「それにな、うちは1LDKなんだよ。全部運ぶなんて無理だ。これ家に入れたら俺たちは駐車場で車上生活を余儀なくされる。それでもいいのか?」

それは嫌だ。

「な、わかったら、それ、処分しよう」

ぽんと肩を叩かれ、あたしは力なく頷いた。

話し合いの結果、これらは全てリサイクルショップへ持っていくことになった。千葉の車で何往復もし、ようやく運んだあたしの宝物は、でも、ほとんど値段のつかない、価値のないものばかりだった。

まさか、三十万円の水晶球がガラスだったとは…。

まったく具合の悪くなる話しだ。やるせないったらありゃしない。
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