アンラッキーなあたし
「あ、そう。けど、料理が全てじゃないですからね。アハハ…」

「つうか、あいつは家事全般できなかったな。ワガママだし、金遣いも荒いし、浮気性だし」

いいとこなしではないか。

「は、はぁ…」

では、なぜそんな女とやり直したいのだろ?それでいいのか、千葉!あたしが口出しすることではないのだが、言わずにはいられない。

「でも、まぁ…」
千葉はだらしなく笑うと、

「可愛いから許しちゃうんだよな」

そう、一言。

は?

「モトカノ、イベコンとかやってて、めちゃくちゃ美人なんだ。スタイルも抜群だし。それで、全部チャラだよ」

へらへらする千葉を目の前に、結局、男は顔なのだと痛恨した。
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