アンラッキーなあたし
しゅんとして食べるのをやめたあたしに気づいた千葉が、

「お前、また卑屈な考えしてるだろう?」

と呆れている。

「あのな、俺らくらいの年頃ってそういう時期だろ?紹介にがっつくやつなんて、そうそういないぞ。だから、どうせあたしがブスだから…。って、そんな風に考えるなよ」

「どうしてわかったんですか?」

「お前はわかりやすいからな」

そうなのか。わかりやすいのか。何を考えてるのかよくわからないと散々言われてきたけれど、千葉はあたしのことが分かるんだ。ちょっと嬉しい。

えへへっと思わず笑がこぼれた。

「なに、にやにやしてんだよ。まったく、何考えてるかわかんねぇやつ」

どっちだ!ぬか喜びさせるな!

まったく…。こいつこそ、いいやつなのか、意地悪なのか、よくわからない。
< 195 / 354 >

この作品をシェア

pagetop