アンラッキーなあたし
それから数日が過ぎた。

しかし、待てど暮らせど、千葉から紹介の話は出てこない。

やはりだめだったのだと思う反面、もしかしたら今日こそはと思ってしまう自分もいる。

頼りは千葉だけなのだから、このさえ、チビだろうが、デブだろうが、ハゲだろうが、オタクだろうが、チンパンジーだろうが、えぇぃ!こうなりゃゴリラでもどんとこいだ、ワッショイ!と、大船に乗って構えているのに、いつまでも船が出港できない状態だ。

今日もだめだったと、千葉の口から報告されるたびに、あたしたちの間に気まずい空気が流れた。

あたしは、「気にしないで下さい」と気を使い、千葉は「まあ、焦るなって。きっと一人くらいは…」と気を使う。

このままではお互いに気を使いすぎて神経が磨り減ってしまう。プッツンする前にどうにかしなくてはいけない。

やはり、千葉に頼らず自分でどうにかするしかないと決心した矢先、千葉がこんな提案をした。
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