アンラッキーなあたし
「ごめんな、桜庭…。」

「任せて下さい!」

頼れるのはあたししかいない。その言葉に落ちた。

だって、千葉があたしを必要としてくれたのは初めてだったから…。

だから期待に応えたい。例え、自分を犠牲にしてでも。

書類をカバンに詰め込み、メイク未完成のまま、あたしはアパートを飛び出した。

長谷川産業の社長は時間に厳しい。一分一秒でも遅れたら、きっと千葉の努力は無駄になる。

なぜ、こんなことに…。と考え、はっと気付いた。

もしかして、呪いの人形…。

まさか、こんな時に力を発揮するとは…。
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