アンラッキーなあたし
「お前、この前買った美顔機だってすぐに使わなくなっちまったろ?あと、この大量のコラーゲンドリンクとやらもどうすんだ?え?」

「う…・それは…」

「ったく、相変わらずバカだな!」

甘い生活とは程遠いあたしたちの関係ですが、それでも、少しだけ進歩がありました。

そう…。ついに、男と女の関係になったのです!

初めての夜、あたしはその痛みに耐えられず、絶叫しまくりで、感動なんてありませんでした。

つまり、あの日、あたしたちは何もなかったんですね。なぜ二人とも全裸だったのかは永遠の謎ですが…。

「お前、本当に処女だったんだな?」

「そうだとわかっていたら修道院入ったのにな」

「罰当たりなやつ。この腕の中より、修道院生活の方を選ぶ?」

千葉に抱きしめられ、

「そんなの…。聞くまでもないじゃないですかぁ」

と、あたし。

あたしはもう、この腕の中でしか生きられない。ううん、生きたくない。

あたしは、ブスで冴えない不幸な女。でも、これからは違う。

愛する人の寝顔を見届けると、あたしも眠りについた。

明日も、明後日も、その次ぎの日も、ずっと一緒にいられますように。


< 351 / 354 >

この作品をシェア

pagetop