【TABOO】ありきたりな看病
「ありきたりな看病しかできませんよ?」
そういう飯島さんもわたしも……服が乱れてるのはなぜかしらね。
「理穂さん、熱をはかりましょうか」
ねっとりと交わる舌。
「ああ、汗をかいている。拭きましょう」
服の間に差し込まれる、ひんやりとした手。
「飯島さん……後ろからにしない?」
「どうしてだい?」
「風邪がうつってしまうわ」
「そうしたら……君が看病してくれるんだろ?」
「もちろんよ……」
「さぁ、少し汗を流したほうがいい。……運動、しようか」
わざとらしく、そんなセリフを言う飯島さん。
わたしがそのつもりでいること、わかっているでしょうに……。
でも、そういうところが、好きなのよね。
「……って中が随分熱いぞ」
熱が上がっているのは、自覚がある。
「やっ……このままがいい……」
「……ちゃんと病院行った方がいい」
「激しいっ……運動させてるアナタがっ……それ言う?」
「悪いな。俺、状況に酔ってるみたいだ」
「小説やドラマみたい、ってこと?」
「うん」
体がふわふわするのは風邪を引いているから?
それとも――ありきたりな看病のせい?
そういう飯島さんもわたしも……服が乱れてるのはなぜかしらね。
「理穂さん、熱をはかりましょうか」
ねっとりと交わる舌。
「ああ、汗をかいている。拭きましょう」
服の間に差し込まれる、ひんやりとした手。
「飯島さん……後ろからにしない?」
「どうしてだい?」
「風邪がうつってしまうわ」
「そうしたら……君が看病してくれるんだろ?」
「もちろんよ……」
「さぁ、少し汗を流したほうがいい。……運動、しようか」
わざとらしく、そんなセリフを言う飯島さん。
わたしがそのつもりでいること、わかっているでしょうに……。
でも、そういうところが、好きなのよね。
「……って中が随分熱いぞ」
熱が上がっているのは、自覚がある。
「やっ……このままがいい……」
「……ちゃんと病院行った方がいい」
「激しいっ……運動させてるアナタがっ……それ言う?」
「悪いな。俺、状況に酔ってるみたいだ」
「小説やドラマみたい、ってこと?」
「うん」
体がふわふわするのは風邪を引いているから?
それとも――ありきたりな看病のせい?