秘密の相談室 2
夕闇よりも紅く…黒い花が飛び交うように咲いて散る。


後ろを振り向くと発砲した銃を構え立つ蒼汰。


「き…君は…確か…っ…」

松下が蒼汰の名を口にするより早く言葉を紡ぐ。


「あんたに名乗る名は無い」
「強いていうなら、私たち死神…かしら?」

無表情な蒼汰とは裏腹に、ありあは、にっこりとまるで毒でも吐くように言い捨てた。



そこにはもう…


息もしていない、松下がいた。


「終わったな」

「……えぇ…あとは、吏真ちゃん達だけね?」

「あの子達なら、上手くやってくれるだろ」

確信めいた蒼汰の言葉にありあは笑って頷いた。
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