秘密の相談室 2
「時間がないってどういう事ですか?」

「言葉通りです。彼女のひとつ目の願いは叶ってます。そして…もうひとつがあなた自身の答え。それを聞けたら彼女の心残りは、消えるでしょう」

「すなわち成仏…だな」

一之瀬さんの疑問をあたしたちはあっさりと回答。
でも、彼は納得しきれない様子でまた質問をする。


「彼女…澪菜のひとつ目の願いはなんだったんですか?」

その質問にあたしと陽菜は顔を見合わせる。

「それは、答えることは出来ません。願い自体は彼女のものだけど…依頼者は別の人でこなした人物も別の人ですから」


そう、答えたのは陽菜だった。
一之瀬さんは、「そうか…」と力無さげに頷く。
< 106 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop