秘密の相談室 2
その顔には、どうして私の目的が分かったのかと…表情に表している。
俺は、女の素性を知るために、何点か質問をした。
「あなたどうやって、俺と吏真の事知ったんですか?」
「母の書斎よ。そこの本棚にフォトアルバムがあってそれを見つけたのよ。一歳くらいの女の子と母の写真。写真の裏には、『Rima』ってローマ字で書いてあったわ。あなたの事は、興信所で調べてもらって…」
「それで、俺と吏真の関係を知ったのか」
「はい」
探偵を雇って調べられていたのは迂闊だった。
女の話に寄れば、吏真が施設でそだったこと、高校での交友関係、そして俺との関係だけだ。
でも、その奥の事情までは知らないようだ。
裏の事は、興信所でも調べられないようだ。
だから俺は必要なことだけ、女に情報を流す。
「吏真には、『家族』と呼べるべき人は居ません。彼女が今まで何処で、どんな生活をしていたか、あなたに想像つきますか?」
「……確かに、私には今まであの人がどんな生活をしていたか何て知りません。あなたみたいな、優しい人が吏真…姉のそばにいてくれて安心しました。あの…できれば、お名前教えてくれませんか?」
「上條陽菜」
「桃井春美-モモイハルミ-です。吏真の実の妹です」
『桃井』……ね…
施設の人が吏真の名字を『桜庭』にしたのは、少しでも、実の親の名字に近づけたかったのか?
俺は、女の素性を知るために、何点か質問をした。
「あなたどうやって、俺と吏真の事知ったんですか?」
「母の書斎よ。そこの本棚にフォトアルバムがあってそれを見つけたのよ。一歳くらいの女の子と母の写真。写真の裏には、『Rima』ってローマ字で書いてあったわ。あなたの事は、興信所で調べてもらって…」
「それで、俺と吏真の関係を知ったのか」
「はい」
探偵を雇って調べられていたのは迂闊だった。
女の話に寄れば、吏真が施設でそだったこと、高校での交友関係、そして俺との関係だけだ。
でも、その奥の事情までは知らないようだ。
裏の事は、興信所でも調べられないようだ。
だから俺は必要なことだけ、女に情報を流す。
「吏真には、『家族』と呼べるべき人は居ません。彼女が今まで何処で、どんな生活をしていたか、あなたに想像つきますか?」
「……確かに、私には今まであの人がどんな生活をしていたか何て知りません。あなたみたいな、優しい人が吏真…姉のそばにいてくれて安心しました。あの…できれば、お名前教えてくれませんか?」
「上條陽菜」
「桃井春美-モモイハルミ-です。吏真の実の妹です」
『桃井』……ね…
施設の人が吏真の名字を『桜庭』にしたのは、少しでも、実の親の名字に近づけたかったのか?