貴方の為に流した血
プロローグ
「…私なんて、生きてる意味なんかない…」
誰もいなく、異様なまでに静かな部屋の中で少女はつぶやいた。
周りには、様々な医療機器。
上と横一面には白い壁、窓から差し込む光は満月の証拠だろう。
この少女は、
いまさっき、余命1年と宣告されたばかりだ。
身寄りがなく、この大病院の院長の好意で入院させてもらっているだけ。
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