貴方の為に流した血
妖艶な家族たち
「…さて、今日は俺の家族にお前を紹介する日だ」
「紹介と言いますと?」
「自分の所有物を家族に紹介するのが掟なんだ」
掟…
王族にはそんな掟があるんだ。
「じゃあ、着飾れ。そこに服とか色々置いてあるから…自由に使え」
キルトが指さしたのは入り口じゃないドア。
ドアの外にあるってこと?
おそるおそるドアを開けると、煌びやかなドレスとか靴とかアクセサリーとか…
たくさん置いてあった。
「ここ…クローゼット?」
小さい広間っぽい…
ミニパーティーなら普通に出来そう。
「まあな。これからは自由に使え」
「…ありがとう、ございます」
私も一応…女だから。
嬉しい気持ちはある。