携帯小説~誰かのための予言~
「ワ、ワカナ?」

私はおそるおそる声をかけた。

まさか、ワカナが…。

いや、そんなわけない。



しかし、その不気味な声は、確かにワカナの口から発せられていた。



金色の目はまばたきをしない。

かっと見開いたまま、アサコを捕らえた。




「アサコ、アイタカッタ」




アサコは身動き一つできないでいる。

恐怖に身を震わせ、唇を不自然に動かしていた。


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