携帯小説~誰かのための予言~
「ワカナは? アサコは?」

お母さんは私の髪を撫でた。

「大丈夫。みんな元気よ」






――退院後、私はアサコとワカナをマックに呼び出した。


「ねえ、mayaはどうなったの?」

「え? mayaって…」


アサコとワカナは顔を見合わせた途端、吹き出した。



「ハナ、何言ってるの? 雷のせいで頭おかしくなったんじゃない?」


二人とも体をよじらせて笑っている。


「知らないの? mayaのこと。じゃあ、アユミさんは?」

「アユミって?」

「ほら、アサコと同じ中学の子で、失踪しちゃった…」


アサコの顔がこわばる。


「なんで、ハナがうちの中学の子のこと知ってるの? しかも失踪したことまで…」






アサコもワカナも何も憶えていないんだ。

じゃあ、携帯小説は?

そうだ、mayaの小説を見れば信じるかもしれない。



私は携帯小説ザクロにアクセスしようとした。


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