携帯小説~誰かのための予言~
けれど、つながらなかった。


「あれ? 携帯小説ザクロってどこに行っちゃったんだろう?」



私のセリフに、また二人が吹き出す。



「ハナ、大丈夫? 携帯小説ザクロって何よ? そんなの聞いたことないけど」




え?

携帯小説ザクロも存在しないの?




一体どういうこと…?




ワカナとアサコは何度も思い出しては、私のことを指差しゲラゲラと笑い転げていた。






「あ…」




隣の座席に今日の朝刊が置いてあった。

地方ニュースの紙面が見える。
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