携帯小説~誰かのための予言~
私は一人図書館に向かった。

3年前の事件の手がかりになるものが残っているかもしれない。

そう思ったからだ。

薄暗い建物の中はしんと静まり返っていて、それだけでも不気味な雰囲気だ。

ぶるぶるっ。

武者震いした。



カウンターで3年前の3月の新聞の閲覧を申し込む。

しばらくすると、厚く束ねられた固まりが職員から手渡された。

私は閲覧台にそれを載せ、慎重に一枚一枚確認する。

女子中学生転落死の記事を探すために。
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