携帯小説~誰かのための予言~
「これって?」

声がひっくり返ってしまった。

だって、これはまるで…。

「驚いたでしょ。私だって驚いたわ。昨日いきなりあなたがやってきて、話した内容がトモが書いた小説とそっくりだったから」

全くそのとおりだった。

「携帯小説はまるでお姉ちゃんが書いた小説そのものじゃない」

「いったい、どうして…」


私はノートをあらためて確認した。

もしかしたら、昨日私が話したことをミサが家に帰って書いてきたものかもしれない。

そう思ったからだ。

しかし、ノートは黄色く変色していて、昨日書いたものとは到底考えられなかった。
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