携帯小説～誰かのための予言～
朝、電車でワカナからもらったメールを開いた。

本当はどうでもいいかなと思っていたけれど、

帰りの電車でまたワカナに会う。

「ねえ、読んだ？」って絶対聞かれるはず。




これも付き合いかなと思い、私は生まれて初めて携帯小説サイトに足を踏み入れた。



ワカナが送ってくれたおすすめの小説を開く。




恋愛小説だった。



学園一のプレイボーイと付き合うことになった、目立たないごく普通の女の子の話。





ワカナらしい…。


そう思った。



実際ワカナは同じ高校のサッカー部のキャプテンに片思い中だったから自分を重ねて読んでいるのだろう。

サッカー部のキャプテンはプレイボーイではないらしいけど。



といっても実際はどうだか。

私はそのキャプテンのことなんにも知らないからな。

なんとも言えない。

キャプテンの情報はすべてワカナのフィルターを通しているから、信頼度はかなり微妙。
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