携帯小説~誰かのための予言~
――先輩、覚えてないんだ。



2,3日前から記憶が抜けるって…。



その間にホームセンターで包丁を買ったってことね。



早田くんの顔を見たあとの記憶がないってことは、



ナオミ先輩、早田君に自分がなんて言ったかも覚えてないってことだね。







「私、早田くんに刺されたって聞いたの。

でもそんなこと全然信じられなくて…。



だって、早田くんはそんなことする子じゃないし…」





先輩の声がうわずっていた。




「先輩、もういい。

黙って。

今はゆっくり休んでください」



ワカナが先輩の手を握っていた。
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