TABOO ⅩⅠ~解けていく魔法~
まだ話の途中だったという彼が部屋から出て行き、あたしはゆっくりと振り返った。
半分開け放たれたドアの向こうからは、物音1つ聞こえてこない。
何て言っていいか分らず立ち尽くしてると、
「あと10秒待てよ。余裕だから」
奥からさっきと同じセリフが聞こえてきた。
「……」
不思議に思いながら、時計を見上げる。
そして秒針が進み、言われた時間が過ぎた頃。
「幸せに」
魔法が解ける鐘の代わりに、彼の声が終わりを告げたー…
To be continued…