丹後の国のすばる星
 吉備津彦と亀比売の関係は、師弟といっても過言でなく、鳥に化ける術を教えたのも亀比売であり。
 3歳違いの島子とも蓬莱山で一緒に暮らし、幼少時代は神仙で寝食ともにしていた。
 その亀比売も、病で倒れ死んでしまった。
 亀比売の死後、吉備津彦は島子を連れて下山し、島子は筒川の村で暮らし、吉備津彦は朝廷で暮らすようになる。
 時間さえあれば吉備津彦はほかの術も教わって使えたのだが、今は白さぎに化ける術だけで精一杯だった。
 
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