―Last message―


「ただ?」



「とても大切な人がいたような


気がするのです。


いつもそばにいてくれた


とても大切な人が。


そのことを思い出せないのが


とても残念です。」




アーシャはどこか遠くを見ているような、


とても悲しい顔をしていた。




「ああ、着きましたよ。


ここです。」




彩華はまだ聞きたいことがあったのだが


やめておいた。


< 20 / 76 >

この作品をシェア

pagetop