―Last message―


「亮也・・・!」




彩華はその名を呼んだ。



亮也はゆっくりと振り返ると


ふっと笑った。



いつもと変わらないこの光景。



しかし、もう二度と


見ることの出来ない光景。



彩華はしっかりと自分の瞼に焼き付ける。




「よお、彩華。どうした?」



「あのね、聞いて欲しいことがあるの。」



「ん?」




綾香は亮也のところまで歩くと


亮也の座っていた前の席の椅子に座った。


< 25 / 76 >

この作品をシェア

pagetop