―Last message―
「お目覚めですか?」
不意に背後から声が聞こえた。
彩華はその声のしたほうに向かって
勢いよく振り向いた。
心地いい声が聞こえたその先には、
男か女か定かではない者がいた。
「だ・・・誰?」
彩華の口からでた声には不安の色が
隠しきれていなかった。
「ああ、安心してください。
妖しい者ではありません。
ここの案内者のアーシャと申します。」
そう言ってアーシャは深々とお辞儀をした。