―Last message―


そう言うと彩華の母は


病室を出て行ってしまった。



なんとも嵐のような人だ。



でも彩華とそっくりな彼女は


亮也の心を少し和ませた。



亮也は改めて彩華の顔を見た。



まるで眠っているような顔だった。



いや、実際に眠っているのだが。



苦しそうでもなく、


すやすやと眠る子供のような寝顔に


おもわず亮也の顔がほころんだ。



それと同時に右頬にあてられている


ガーゼが気になった。


< 51 / 76 >

この作品をシェア

pagetop