―Last message―


名前を呼ばれ振り向くと


そこにいたのはアーシャではなく、


アーシャとはまるで正反対の


真っ黒な髪をもった者だった。



アーシャじゃない。



期待した分よけいに落ち込んだ。




「なんだ、俺では不満か」



「アーシャだと思ったから・・・。


あなたは誰?」



「俺の名はレイノ。


それと、アーシャならもういないぜ」



「え?なんで!?」




彩華は思わずレイノの


首元の服をつかんでいた。



"アーシャはもういない"



そのレイノの言葉が頭の中に反響する。


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