―Last message―
そう言ってレイノは顔をしかめた。
確かに今のはだいぶん声が大きかった。
しかもお姫様抱っこをされている状態だと
彩華の口は丁度レイノの耳元なのだ。
「ご、ごめん」
「てめぇは大人しく黙っとけ。
・・・まあ、俺は喋るなとは言われたけど
会わせるなとは言われてねぇからな」
レイノはふっと鼻で笑った。
ああ、これは敵にするととてつもなく
やっかいなタイプだ、と彩華は思った。
しかし今はその悪知恵バンザイだ。