―Last message―


彩華を抱き上げたまま


黙々と進んでいくレイノ。



彩華にはまだまだ聞きたいことが


たくさんあったが、


どうせ答えてくれないだろう、


と大人しく黙っていた。



自分を軽々と抱き上げているレイノに対して


彩華はぼんやりと、


レイノは男なのかな、


なんてことを考えていた。




「着いたぞ」




そう言うレイノの声に顔を上げると、


目の前には白い大きな門のようなものが


聳え立っていた。


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