―Last message―


レイノはやっぱり優しいんだ。



彩華はそう思った。



部屋の奥へと進むにつれて


なにか影が見えてきた。



誰か居るようだった。



レイノと繋がれた彩華の手に力が入る。



彩華は精一杯目を凝らして


そのなにかが誰なのかを見ようとした。



その誰かも歩いているようだった。



背はすらりと高い。



髪も長いみたい。



歩くたびにさらりとなびいている。



まるでアーシャみたいな・・・。


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