《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』
「重いね、真澄さん。想定外」
にんまりと笑って見せる三浦くん。
目を細めても可愛いそぶりしても駄目!
年下男だからって絶対に許さない!
「……」
「どうした? もしかして怒ってんの?めんどいなぁ」
「めんどい? あんたのがメンドクサイワヨ! 死ぬところだからね!」
「命がけだよ、俺だって。どうしても聞きたくて仕方なかったんだから」
ぶつぶつ文句言う三浦くんは、やはり少しだけ可愛い。
年下の男は、こういうところずるい感じにじつによく可愛く出来ている生き物だ。
「聞けたから、もういいでしょ?」
「あー、まあね。でもさー」
私の耳元に口を寄せる三浦くん。
「もっと贅沢言うと〜、ベッドの上でさ〜真澄さんがあまーく囁く感じで言うのも聞きたいかな?」
た、たわけた事を!
良くそんなことを言えるもんだ!
すっかり、想像を逞しくして三浦くんが言うように、ベッドの上であまーく囁いている自分を思い浮かべてしまった。
なんて恥ずかしい!
顔が赤くなるのを感じる。
「ば、ばか!」
ゴツンと音がするくらい、げんこつで三浦くんの頭を一回なぐった。
まったく、公衆の面前でキスしたり、好きって言わせたり……。
妙なこといったり急にやりすぎ!