《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』
だけど、あまりにも笑いすぎた感は否めない。
ここは、ひとつ謝るべきだよね。
「三浦くん、ごめんね。笑って……大丈夫?」
「まあね」
ベッドの端に座る三浦くんのすべすべそうな背中が丸まっていた。
「あのさ、三浦くん」
「なに?」
私に背中を向けている三浦くん。落ち込んでいるのかもしれない。
「……」
ベッドの上にいる私は正座して膝の上に置いていた両方の拳をぎゅっと握り締めた。
イチかバチかの大勝負にでる気分だった。
ドキドキしていたし、今までの経験でなかった未知の世界だ。
女の私から男を誘うような言葉は、今まで一度も言った事が無かった。
緊張しながら、ブラウスの第一ボタンを外して姿勢を正した。
「おいでよ。それで……さあ」
背中を向けたまま下を向いていた三浦くんの頭が持ち上がった。
ごくりと唾を飲み込む私。心臓が破裂しそうなほどに動いているのが自分でもわかる。全身が壊れたみたいに熱くなっているのがわかる。
「抱いてよ」
三浦くんが、ゆっくりと顔を私の方へ向けた。