《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』
椅子に座ってテレビをぼんやり眺める。
テレビには、最近よく見るグラビアアイドルが胸元のざっくり開いたワンピースを着てインタビューされていた。
あーこの人、名前なんだっけ? 最近よく出てる。胸でかいよね。色気もあるし足首も細い。
あんな胸だったら私も胸のざっくり開いたワンピースとか着ちゃうって。
足もあんだけ長くて細かったらショートパンツとかミニスカートとか冬でも履いちゃうって。
私だって……。
自分の体を見おろした。
ジョギングに行くのか?っていうようなジャージ上下は、色気なんか微塵も感じられない。ジャージの問題もさる事ながら中身もそれはそれで問題だった。
胸は目を凝らしてみて少し膨らみがあるかなぁって程度だし、足も自慢出来るほど長くない。
画面の中にいるアイドルと同じ女と呼んでいいのか? 私。同じくくりでいいんだろうか?
カップ片手に頬杖をつきながら、そんなこと思い軽く溜息ついた。
用事がなければいつもこんな感じに過ぎていく。これが私のいつもの休日だ。