《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』

隣に座っていたのはまぎれもなく今日も
すごくすかした2ブロックヘアにダークグレーのスーツを完璧に着こなした三浦だった。

「な、なんでここに?」

相変わらずのイケメンっぷりにも驚くが、この店にいることにもかなり驚いた。


「朝、珈琲飲みたかったから」
カップを口元へ運ぶ姿も絵になる男、三浦。糊の効いた白のワイシャツにネイビーのネクタイ。

なんだか出来すぎた感のあるスタイルに朝から恐れ入った。


「……」
珈琲なんか自分の家で飲めばいいのに。よりによって、なんで今日ここで。

スマホを片手に、のんびりコーヒーを飲む三浦を横目で見た。

朝から、嫌な気分に成り下がったよ。

一気に気が滅入ったがなるべく視界に
入らないように体の向きを変えた。


もう2度と会わないはずの男だったのに。連続して会うなんて、呪われてる。完全に運に見放されてる感じがしてきた。

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