《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』
「凄いですね。先輩ったら大きな獲物をゲットできて良かったですね」
「大きいかな?」
「大きいですよ! アレだけのイケメンですからね!」
万里が自信を持って太鼓判を押してくれたアレだけのイケメン三浦。
三浦はイケメンだけどね、性格に問題がねー。
大きく溜息をついた。
ため息をつく私を万里が窺うように見る。
「先輩、そんなに落ち込むほどなんですか?」
「え?」
「まあ、あっちの相性も大事ですけどね〜。そんなにダメなんですか?」
「え、いや、そうじゃ……」
万里の誤解がどんどん膨らんでいるようだ。
誤解を解くべきだろうか?
いや、もうどこから誤解を解けばいいのかわからくなってきたし、面倒くさい。
放っておいてもいいだろう。
三浦とは、もう会わないし話もしないはずだから……。